2022/4/9~10の記録です。
まだまだ暑いので、もっと涼しくなるように記憶を辿った。
急に地上が暑くなってきた4月の始め。
まだ雪深い空木岳へ向った。
空木には、夏に日帰りで行ったことはあるけど、雪山は初めて。
冬はゲートが閉まっていて、登山口まで30分以上歩かねばなりません。これが結構キツい。
林道歩きが苦手な私にとって、ただの苦行でしかない。
しばらく荷物かついで歩いてなかったし、登攀具もあるので、まあまあ重い…。(20キロぐらい?)
登山口の駐車場はもちろん、ガランとしている。
夏はここにぎっしり車が停まっているのに。
そういえば、ゲートの前にも車は2〜3台ほどだったので、登山者もほぼいないと思われる。
4月ともなると、登山口から池山までは雪はない。
雪が出てくると、締まってるとこはいいですが、グサグサとのところは太ももまで埋まったり。
まるで落とし穴にハマった感覚なので、体だけじゃなく、メンタルもモッテカレル。
マセナギを過ぎてからは、地獄と呼ばれる岩稜帯が出てきた。
夏は、3点支持が必須になってくるようなゴツゴツ岩場なのだけど、
冬は、岩が出てくるところもあり、雪で埋もれてるところもあり、ミックス状態になっている。
そしてしばらく歩くと冬道、直登ルートにぶち当たった。
ここを、夏道トラバースで行く人が多く、今年も滑落されたりしている。
この日、ソロで入った人に出会ったが、
「途中まで夏道を行ったけど、恐怖を感じて引き返してきた」と言ってた。
基本的に雪道をトラバースするのは、いろいろ危険を伴う。
とはいえ、直登が完璧に安全というわけでもない。
リーダーが、リードして進むのだけど、ロープ足りるかなあってぐらい先に行ってしまう。
最初はトラバース気味に進み、壁のようになったところで尾根に上がっていった。
なんか大変そうな声が聞こえてくるが、助けてあげられない。
あとから近づいたら、そこは、たぶん5~6mほどの高さがある垂壁になったところだった。
ここさえ登れば、あとはまた普通に尾根を辿るだけ。
リードはかなり緊張したようですが、フォローは難なくクリア。
ちょっと一息入れてから、テントが張れる場所を探しながら歩く。
大体、ヨナ沢の頭と呼ばれるところ付近が平らになっているので、
そのあたりにいいところがあれば・・・と言っていたのだけど、
まさしくそのヨナ沢の頭にもうしっかり誰かがテントを張ってた跡があった。
3人とも思わずニヤける。
しっかりと雪も固められていて、整地する必要が全くない。なんてありがたい。
普通なら、雪山のときは、まず雪をしっかり固めて、少し風よけの壁を作ってから、テントを張る。
なので、状況にもよるけど、貼るだけで30分〜1時間かかる。
今回は、10分ぐらいで張れた。ほんとにありがたい。
明日は天気がよければ、危険箇所もほぼない尾根道歩きなので、
みんな安心して飲み会に突入。
朝6時ちょっと前、山頂に向けて出発。
空は青い、雪は白い、それだけの景色が延々と続くんだけど、
見てて飽きないぐらい綺麗な景色が360度。
そして、出発から2時間半ほどで空木岳山頂に到着。
風も比較的穏やかで景色抜群でそんなに寒くもなく。
ずっといたいけど、いられる訳もなく名残惜しく下山へ。
帰りはそのままピストン。
当然、登ったところは下らなくてはならず、帰りもロープで登ったところをロープで下る。
ここで立木に支点を作って一人目が懸垂下降したんだけど、ちょっとした問題が発生。
木(多分、松)の表面がザラザラしていて、ロープが摩擦しすぎて動かない。
これでは、最後にロープが回収できない。
ということで、スリングを木に残置する方法で支点を取ることにした。
(捨て縄をすぐに出せずにYくんがスリングを提供してくれた。ごめんなさい)
このあと地獄を抜けてホッとするのだけど、午後になって雪も当然緩んでくる。
そうなると待っているのが、踏み抜きの罠。
ワカンを履いていても、ズボズボハマるハマる。
しかも今回ワカンの紐の調整を怠ったために、すごく滑って歩きにくかった。
道具は毎回チェックしないといけないと反省。
3人無事登頂もでき、帰ってこれた充実感を胸に、温泉で汗を流し、
当然のごとく、木曽駒と言ったら、ソースカツ丼でしょ、ってことで、
喫茶ガロへ。
開店同時ぐらいのタイミングでお邪魔したら、すんなり入れた。
夏とかは激混みなんだろうけど。
ここは、私は3回目ぐらいだけど、不変のボリュームと美味しさ。
女の人が結構食べ残してお持ち帰りしてるけど、
もちろん全部食べましたよ。2日で相当なカロリーを消耗してるのでね。
ごちそうさまでした。また来ます。