クライミング 遭難

小川山滑落記録 2

病院到着から手術まで

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さて、そうしてヘリで病院まで担ぎ込まれたわけですが。

ヘリには結構乗ってた気がします。多分10分ぐらい?

ヘリで10分って結構な距離です。病院は、佐久医療センター。

小川山からヘリに乗った場合、まず運ばれるのはこの病院です。

車だと小川山から北へ1時間半ぐらいですね。まあまあ遠いです。

でも、ここの先生、看護師さん、とっても優しいので、安心して運ばれてください。

結局、検査の結果で、第5、6胸椎と、肋骨2本ぐらい? 折れてました。

先生から、

「詳しく検査しないとはっきりとは言えないけど、神経の損傷はおそらく大丈夫」

この時の気持ちって、なんていったらいいかわかんない。

ほんっっっとに。

先生の言い方は確定ではなかったけど、そう言えるってことは、ほぼ大丈夫だからだと思うし。

車いすの覚悟はしてた、してたけど、それは、もう、山にも行けないってこと。

でも、これは、

また山に行けるって保証されたんだよね。

涙は出なかったけど、胸が締め付けられるような思いでした。

土日は担当の先生が不在なので、手術をするかどうかは週明け判断となり、そこから、寝たきり生活が始まりました。

腕、なんかいっぱい。
顔にもなんかいっぱい。

寝たきりです。動けません。

ずっと仰向き、寝返りも打てません。

横になりたいときは、看護師さんに横にしてもらいます。そして、勝手に仰向きには戻れない。

これ、想像以上に辛いです。

さらに、救急だとテレビもないし、スマホは充電が危なかったので、チビチビとしか使えない。

することない、ヒマ!

そして、ごはんを食べるのは寝たまま。

おにぎりとかジュースだけなので、食べれないことはないけど、月曜日から消化不良を起こしてしまった。

これを寝たまま食す、結構、ワザいります

背中の痛みと胃の痛みのダブルパンチで、死にそう。

痛みで寝れなくなってしまって、もう・・・

早く手術して、普通に座ってごはんが食べたい!

結局、6/8に手術することになり、3日間の寝たきり生活を過ごしたわけですが、こんなに1日が長く感じたのは初めてかも。

ヒマなので、考える時間がたくさんあった。

で、思ったこと。

「もし今後寝たきりの人の世話をすることになったら、親身になってお世話しよう」

あと、看護師さんへの感謝。

ホントにみなさんの気づかいだけが、このときの私の心の支えだった。

(LINEでもいろいろ気遣ってくれて励ましてくれた家族や仲間にも感謝です)

最近の世の中、投資でお金を稼ぐとか、楽してお金を生む方法とか賢いやり方みたいに言われてる節もあるけど、

こうやって、人に奉仕する仕事をする人がいなければ、国は成り立たないんだという再認識をした。

国は、そんな人たちをもっと支える制度を作らないといけないんじゃないのかって思った。

そうやって、苦渋の寝たきり生活を過ごし、念願の(?)手術日を迎えるのです。

この晴れた空の窓の向こうには、浅間山が見える、らしい(見れんかった泣)
  • この記事を書いた人
さとみん

みずえ

登山帽子クリエータ〜として活動中。運動音痴だったのにも関わらず、40歳過ぎから登山をはじめる。今ではハイキングだけでは物足りず、雪山、沢登り、さらにクライミングもという、なんでも来い!状態。とはいえ、走るのは苦手なので、トレランはできない。所属の山岳会では技術指導を担当。 ココナラでは、登山に関する相談も受けてます。

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